水の話-和紙

 「紙を漉くには山川の清き流れありて泥気なく、小石にて浅く滞りなく流るる川の浄地を佳とす」(紙漉必要・天保7年刊)
和紙の産地といえば山深い地が連想されます。山は生命の源である水を発する地です。水は和紙ができ上がるまでに重要な役割を果たします。その水は、きれいであることが、大きな条件となっています。和紙独特の風合いや障子から差し込む柔らかな光などは、清らかな水が作りだしているのです。


和紙
和紙が和紙である理由
和紙に漉き込まれる光と水


●取材協力
・石川満夫氏(石川製紙株式会社 福井県今立町)
・石原英和氏(美濃手すき和紙協同組合理事長 岐阜県美濃市)
・九代岩野市兵衛氏(重要無形文化財越前奉書保持者 福井県今立町)
・臼田登一氏(美濃手すき和紙協同組合事務局長 岐阜県美濃市)
・大滝國義氏(株式会社紙ING 岐阜県美濃市)
・加藤良夫氏(和紙の里会館館長 福井県今立町)
・山中工房(岐阜県河合村)
・美濃和紙の里会館(岐阜県美濃市)


●参考文献
・「紙と神 その郷」紙祖神岡太神社・大滝神社重要文化財指定記念誌
・「紙のはなしI・II」技報堂出版
・「季刊和紙No.15」わがみ堂
・「美濃紙の伝統」美濃市役所
・「MINOGAMI MANUAL 一美濃紙入門一」大滝國義
・「美濃和紙年表」美濃紙を愛する会
・「和紙の里 25号」越前和紙を愛する会
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