よくあるお問い合わせ浄化槽設置について

浄化槽の設置工事に関する情報がほしい

施工要領書をダウンロードすることができます。

こちらからダウンロードすることができます。

工事を短期間で安全に施工するための事前現場調査等は、どのような調査が必要か?

事前調査としては、現場調査と書類の確認が必要です。

詳しくは、次のような項目があげられます。

  1. 設置場所の広さ 設置図面どおりの広さがあるか。
  2. 配管路の状況 浄化槽の配管経路に障害物はないか。
  3. 搬入、搬出路の状況 浄化槽の持込みができるか。
  4. 設置場所周囲の状況 資材置場、トラック、残土の一時置場があるか。
  5. 土質の良否及び湧水の有無 土質の状況、湧水の有無、矢板などが必要か。
  6. 地耐力は問題ないか
    大型浄化槽(φ2000~φ2500横型槽)を設置する場合は地耐力が60KN/m2程度が必要です。地質図よりご確認ください。
  7. 工事電力、工事用水の状況 現場で電気、工事用水が調達できるか。
  8. 放流の方法 自然放流かポンプアップ放流か。
  9. 浄化槽の設置レベル 図面又は建物の基準点より決定。
  10. 関係官庁への書類の申請届出は済んでいるか。
  11. 浄化槽施工の際は現場ごとに標識掲示が必要。

浄化槽を地上設置したい。施工面と保守点検面で注意点は?

次のような注意点があります。

  1. FRP製浄化槽は地上設置する場合は太陽光線を受けるため、FRP表面の樹脂層が飛散して外観が悪くなります。
    FRPの表面は鉄などの腐食(サビ)と異なり表面のみのため劣化はしませんが表面の保護のため塗装が必要ですので、特別仕様で製作します。
  2. 槽の転倒防止のために支持金物による固定を行う必要があります。
    地震や振動に対して十分な安全対策をおこなってください。
  3. 槽に接続する配管類は、フレキシブルパイプ等を使用してください。
  4. 点検口の周囲には維持管理に必要な点検歩廊を設けてください。
  5. 太陽光線によって、槽内に藻類が発生しますので必ず蓋をして運転してください。
  6. 冬期の寒冷地など、大気温度が低くなると槽内温度も低下し、微生物の活動が著しく低下し、処理水質悪化の原因となるケースがあります。そのような場合は、浄化槽周囲を覆う等の保温対策の実施を推奨します。
  7. 浄化槽本体の仕様など、詳細についてはお近くの弊社事業所へお問合せください。

浄化槽を設置する場所を決める時の注意点は?

施工や保守点検を考慮して設置場所を選択する必要があります。特に次のような点に注意してください。

  1. トイレや台所、風呂の雑排水の排出点に近い所で、かつ工事を行うために十分なスペースが必要です。
  2. 使用条件の変化による水量等の過負荷によって臭気が発生する場合がありますので、風通しの良好な場所を選択し、また、車庫及び中庭や塀に囲まれた場所は避けてください。
  3. 大型車両が通過する道路境界線や建物、ガケ等に接して設置する場合は補強工事が必要となります。
  4. 雨水がたまり易い窪地や雨水の流路となっている場所は避けます。
  5. 保守点検が困難な狭い場所や物置き用のスペースとなりやすい場所等は避ける必要があります。

臭突管は何のために必要か?施工時の注意点も知りたい

浄化槽には、台所や風呂、トイレの排水から発生する臭気がたまります。
その臭気を逃がす役割を果たすのが臭突管です。
そのため臭突管の設置は、建物の軒下より1m以上高く設置すること、隣接する建物の窓の位置などにも配慮が必要です。

施工の注意点

  • 配管時に逆鳥居やV字にしてしまうと、管内に水がたまり、臭気が逃げにくいので避ける
  • 立ち上げ管は、風などで倒れないようにサポートを取り付ける

臭突管は、設計図面に書かれていても、施工時に見落とされてしまうことがあります。
正しく設置することで浄化槽を快適にご使用いただけます。

放流ポンプ槽一体型浄化槽には、必ず排気管が必要か?施工時の注意点も知りたい

土地の形状や浄化槽の位置などにより、傾斜を利用した自然放流ができない場合は、浄化槽に放流ポンプ槽を取り付ける必要があります。

自然放流の場合は、処理水と一緒に空気やガスも抜けていきますが、放流ポンプ槽一体型の浄化槽はそれができません。
消毒に使用される塩素剤から発生する塩素ガスが浄化槽内にたまると、空気中の水分と反応して塩酸が発生し、浄化槽に付属する設備や水中ポンプなどの金属類を腐食させ、浄化槽が機能しなくなる恐れがあります。

施工の注意点

  • 排気管の放出部を側溝の最大水位より上部に設置する
  • 雨水配管や放流配管との合流接続は避ける
  • 管内に水がたまりやすいV字配管は避ける

浄化槽のかさ上げはどれくらい可能か?施工後にかさ上げの追加発注は可能か?

配管の勾配を確保するため、浄化槽を深埋めする場合は、マンホール枠をかさ上げします。
かさ上げは、浄化槽の強度や維持管理などの問題発生の防止から、最大30㎝と定められています。

30㎝以上のかさ上げを行ってしまい、法定検査(7条)で不適正と診断されると、再施工を余儀なくされます。
これは施主様をはじめ多方面で、トラブルを招くことになるのでご注意ください。
土地の形状によりかさ上げが 30㎝以上になる場合は、ピット工事などの対策が必要となります。お近くの弊社事業所へお問合せください。
施工後のかさ上げの追加発注はできかねます。

1500Kのマンホールを設置するが、上部耐圧はどれくらいか?
支柱レス施工の条件も知りたい

1500Kのマンホールは、4tトラックまでが対象となります。
弊社では、浄化槽にかかる荷重を下記の表のように分類して算出しています。
ご参考ください。

支柱レス施工は、戸建ての駐車場のみに施工可能です。車両総重量2t(乗用車)以下が対象となる旨、施主様にもご理解をいただいてください。

仕様呼称 マンホール仕様 用途・許容通過車両
歩行者 500K 歩行者
乗用車 500K 軽車両、乗用車(総重量※12,000㎏以下)、1輪当たりの概略重量500㎏以下
T-6 1500K 2t、3t、4tトラック(総重量6,000㎏以下)、1輪当たりの概略重量1,500㎏以下
T-10
(等分布荷重)※2
2500K 4tトラック(総重量8,000㎏以下)、1輪当たりの概略重量2,500㎏以下
T-10
(集中荷重)※3
2500K
T-20
(等分布荷重)※2
5000K 5t〜15tトラック、1輪当たりの概略重量5,000㎏以下
T-20
(集中荷重)※3
5000K
T-25 6250K トレーラー、はしご付き消防車など大型車両、1輪当たりの概略重量6,250㎏以下
  • 1 総重量とは、車両重量に積載重量を加算したものです。
  • 2 等分布荷重=大型車両の通過頻度が少ない通路に設置する場合
    【想定される建築用途】庁舎、学校、集合住宅、養護施設、ホテル、病院、事務所、コンビニ、公衆トイレ、店舗(通路に設置)など
  • 3 集中荷重=大型車両が頻繁に通過する通路、大型車駐車場に設置する場合
    【想定される建築用途】工場、物流センター、給油所、消防署、店舗(資材搬入口に設置)、給食センターなど(等分布荷重と集中荷重とでは、配筋仕様が異なります)

大型浄化槽Ⅰ型は柱内蔵型だが、定着筋と柱鉄筋の結束は必要か?

定着筋と柱鉄筋は補強柱枠内で「あき重ね継ぎ手」を構成するため、結束の必要はありません。

Ⅰ型の施工では、基礎から立ち上げた定着筋に、真上から本体と一体化された補強柱枠を重ねます。基本的には、その後、補強柱枠に柱鉄筋を挿し込み、生コンクリートを流し込むだけです。また柱鉄筋は、工場組立した主筋とフープ筋を納入するため、現場では補強柱枠に落とし込むだけです。
※最下段のフープ筋のみは現場にて手配ください。

大型浄化槽Ⅰ型の補強柱1本あたりに必要な生コンクリートの量は?

生コンクリートは、補強柱1本につき約0.3~0.4㎥が必要となります。

ただし、マンホールの嵩上げにより変動するため、ご注意ください。
嵩上げした分の補強柱枠と、柱のフープ筋は現場にて手配ください。

大型浄化槽Ⅰ型の補強柱のコンクリートは、どのタイミングで打設すればいい?

補強柱は基礎とつながり管体浮上防止になりますので、コンクリート打設は水張りと並行して、必ず埋戻し前に行ってください。埋戻し後のコンクリート打設は、管体浮上や損傷につながる場合があります。

浄化槽を埋め戻す前に、槽内の規定水位まで水張りをしたが、水位が低下し規定水位に満たない。なぜか

規定水位まで満たない原因のひとつに、浄化槽本体の破損が考えられます。

次の内容を確認し、補修ください。

  1. 破損箇所を特定するため、水位低下が止まった高さを確認。
  2. 次にすべての水を抜き、槽内に入り破損箇所を確認する。
    (破損箇所が数か所に及んでいないか確認する)
  3. 破損箇所をFRPで補修する。

こちらでもポイントを紹介しています。